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今月のジョイント通信

  変動費を簡単に把握するためには
中小企業診断士 富永秀和
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2006年12月号で、1台(1製品)当たりの変動費をキチンと把握することが大切だということをお話しました。

でも、1台当たりの変動費を計算するのは、大変だという方もいらっしゃると思います。そういう方に朗報です。今回は、簡単に変動費を調べる方法を伝授します。名づけて「総費用法」です。

必要なデータは、月間の総費用と生産台数の2つを用意すればよいだけです。

例えば、6月の生産台数が30台で総費用が2,800万円、7月の生産台数が32台で総費用が2,900万円だとします。6月と7月を比べると、7月は6月より2台多く、費用も100万円多くかかっていることがわかります。言い換えれば、2台余分に作るために、100万円余分に費用がかかっているのです。1台当たり50万円です。これが1台当たりの変動費となります。

この場合であれば、1台50万円以上で追加的に売れるのであれば、どんどん売った方がよいわけです。

例えば、7月には1台平均100万円で販売していたとします。売上高は3,200万円(=100万円×32台)で、総費用は2,900万円なので、300万円の利益であったとわかります。

もし、8月には32台までは1台平均100万円で販売し、33台目を80万円で販売したとします。売上高は3,280万円(=3,200万円+80万円)、総費用は2,950万円(2,900万円+50万円)なので、利益は330万円となり、7月より30万円増加していることがわかります。

ちなみに6月の1台当たりの総費用は約93.3万円で、7月の1台当たりの総費用は約90.6万円です。前回の繰り返しになりますが、1台当たりの総費用は、新たに仕事を引き受けるかどうかの基準になりません。くれぐれも注意して下さい。また、生産台数が増えるにつれて、1台当たりの総費用も減少(約2.7万円)していることにも注目して下さい。

この会社の固定費は次のように求めます。6月の数値を例に固定費を計算しましょう。まず、1台当たりの変動費が50万円なので30台で1,500万円です。一方、総費用が2,800万円なので、これから総変動費(1,500万円)を引いた1,300万円が固定費とわかります。6月の場合、生産台数が30台なので1台当たりの固定費は約43.3万円(1,300万円÷30台)となります。一方、7月の場合、生産台数が32台なので1台当たりの固定費は約40.6万円となります。この差の約2.7万円が、1台当たりの総費用となってあらわれてくるのです。
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