労働力不足の社会にあって、最近活躍著しいのが派遣社員です。シフト制の業種はもちろんのこと、一般の会社でも繁忙期を派遣社員の増員でしのいでいるケースもあります。派遣社員にも優秀な人材は多く、そのまま自社で雇用したいと思うこともあるでしょう。そこでおすすめしたいのが、「紹介予定派遣」というシステムです。その内容とは?
●「紹介予定派遣」とは何か
「紹介予定派遣」とは、派遣された企業で直接雇用されることを前提として、一定期間派遣スタッフとして働き、期間終了後に改めて労使双方が合意した場合に、正社員として雇用する派遣スタイルのことを指します。期間は3ヵ月から6ヵ月が一般的です。
●「紹介予定派遣」とはどのような仕組みか
「紹介予定派遣」の仕組みですが、まず派遣会社に登録し、ヒアリングを受けたのち、適した仕事が紹介されます。選考を経て採用されれば派遣期間がスタート。最長で6ヵ月間勤務する中で、職場の雰囲気や仕事の内容が自分に合っているかを見極めることができます。その間、派遣会社からアドバイスやフォローが受けられるため、個人で応募する場合よりも安心な仕組みといわれています。そして、期間終了後に双方の意思を確認し、雇用契約が成立すれば内定・入社となります。
●「紹介予定派遣」のメリット
「紹介予定派遣」の最大のメリットは、採用のミスマッチを減らせることです。いわゆる面接映えするタイプが必ずしも実際に優秀な人材とは限りません。採用してみたら面接時の印象と違っていたというのはよくあるケースです。その点「紹介予定派遣」なら最長で6ヵ月雇用できるので、その間に細かい勤務態度や能力を見極めることができます。
2つ目のメリットは、採用に関する業務を派遣会社がすべて代行してくれるので、採用活動を省力化できることです。手数料は成功報酬制（派遣会社によって金額は異なります）ですので、採用に至った場合のみ支払えばよいため、効率的です。
●「紹介予定派遣」で正社員の安定化を
正社員を安定化させるには、早期の退職者を出さないことが重要です。「紹介予定派遣」では求職者も6ヵ月その企業で働いて納得した上で入社するので、早期に辞めるリスクは少なくなります。人手不足を解消するには、入社した人に長く働いてもらうことによって、正社員を安定化させることが一番の近道といえるでしょう。
