有名企業の社長が社員と同じフロアにデスクを構え、
執務をこなしている姿をテレビでよく見かけるようになりました。
それを可能にするのが、オープンフロアオフィスという新しい本社機能の形です。
どのようなメリットがあるのでしょうか。
風通しの良い社風を造る
人材獲得競争が激しくなっている現在、企業は多くの応募者を取り込もうと
イメージアップに躍起です。
働いてみたいと思わせるような、風通しの良い社風が求められているのです。
いま流行のオープンフロアオフィスとは、社長室や役員室など個別の部屋はなく
全員同じ空間で仕事をする間仕切りの無いフロア形態のことを指します。
中には自分のデスクもなく、仕事の内容に応じて自由に移動できるオフィスもあります。
自然と社員間の会話も増え、実施企業の社員には概ね好評だといいます。
ワンフロアにまとめて経費の削減も
オープンフロアオフィスは企業側にも経費を削減できるメリットがあります。
家賃がワンフロア15万円する事務所をツーフロア借りれば30万円かかりますが
ワンフロア20万円の物件に移動することで月10万円削減することができます。
電気代も付随して安くなるのは、いうまでもありません。
また、上下階の移動もないため執務がスピーディーになるほか
障害者雇用に必須なユニバーサルデザインの面でも優れています。
その他、間仕切りの少ないオフィス形態であることで見通しが良くなることから
不正をしいくい環境になることもメリットです。
パワハラの防止にも効果的
もう一つ労働者側にとって大きいのが、今問題になっている
パワーハラスメントを防止できることです。
社員が離反する一番の理由はやはり人間関係でしょう。
上司の心ない言動を受けた社員の心の傷は深いものがあります。
その点オープンフロアであれば、同じ空間に社長がいることで
管理職が部下に対して高圧的な言動をしにくくなるため、パワハラの防止に繋がります。
さらに、オープンフロアであることで、残業の抑制にもなります。
階ごとや部署ごとに分かれていたら気が付かない状況も
見通しが良いことで、仕事の進み具合がわかります。
お互いに声をかけあい、場合によっては手分けして終わらせることもできます。
残業の抑制が働きやすい職場環境に繋がり、社員の定着率の向上にもプラスになります。
オープンフロアオフィスはその名の通り、開放的で風通しの良い企業イメージを
構築することができ、
人材獲得にも有利なことからこれからの企業本社のスタンダードになる可能性があります。