ここ最近の転職市場は非常に活発で、転職希望者に有利な状況が続いているといわれています。そこで今回は、転職率や転職者の平均年齢など、転職に関する情報をお届けしていきます。
60%近くが転職を経験
一昔ふた昔前の日本なら、生涯同じ会社に務め続ける人の割合が多かったでしょう。ですがここ最近では、雇用の流動性が乏しいとされる日本でも転職経験者の割合が上昇傾向にあります。
例えばリクルートワークス研究所が行った「ワーキングパーソン調査2014」によれば、首都圏のワーキングパーソンのうち、59.1%が転職経験者であるということが判明しました。
あくまでも首都圏での調査ではありますが、この高い数字は、中途採用で人材を確保したいと考えている企業にとっては明るい材料となるのではないでしょうか。
転職者の平均年齢も上昇傾向に
2016年下半期に転職を行った人の平均年齢は「32.5歳※」と、過去最高を記録しました。
※転職支援サービスDODAの運営元、インテリジェンスによる発表。
転職においては「35歳転職限界説」が囁かれていたこともありますが、最近では転職者の平均年齢が30歳オーバーとなっているというのですから、これはちょっとした驚きかもしれません。
なんでもインテリジェンスの調査によれば、最近では40歳以上での転職事例も増加中であるとのことです。その影響もあり、過去10年間の調査では転職者の平均年齢が3.4歳もあがっています。
35歳転職限界説は崩壊か
上記のデータが裏付けるとおり、35歳転職限界説はもはや崩壊しているといっていいのではないでしょうか。この変化は、転職希望者の意識が変わったことや中途採用の市場が広がったことなど、さまざまな要因が積み重なってのことであるといえます。
しかしその一方で、中途採用によって積極的な人材確保を実現させたいと考えている企業の中には、30歳以上の転職希望者を年齢だけで判断して落としている企業もまだまだあるのではないでしょうか。
もちろん、中途採用の目的によっては若い転職希望者のほうが向いていることもあるのかもしれませんが、このように転職者事情が大きく変わっている今、年齢だけで判断するのはもったいない話です。
まとめ
「今は転職しやすい時代になっている」という気づきが人々の間で広がることは、さらなる転職市場の活発化につながります。それは、中途採用に熱心な企業にとっては何よりの好材料となるはずです。この機会を逃すまいとより良い採用活動を行い、それによって良い人材を確保できれば、それは企業にとってとても大きなプラスとなるでしょう。