2017年度卒の新卒採用が本格化してきましたね。今から夏ごろまでは、人事担当の皆さまは非常にお忙しい時期が続くことかと思われます。さて、新卒採用はこうして採用シーズン時期が決まっていますが、中途採用は決まっていませんよね。今回は、中途採用を行うのに最適な時期について考えてみたいと思います。
■求人が最も多いのは9月、次いで3月
大手の転職エージェントや求人サイトにおいて、年間を通して求人の掲載数が最も多くなるのは9月ごろです。これは、多くの企業が10月以降の下期スタートに向けた人事異動のタイミングで中途社員を採用しようと考えているからでしょう。同じく3月にも、組織編成が最も多くなる4月に向けた求人が増加します。しかし、4月の人事部は新卒社員の入社に手いっぱいのことが多く、10月入社に照準を合わせて採用活動を行う企業が多くなっているわけです。求人数が多くなると転職者の活動も活発化していくので、9月は1つのチャンスになります。
■求人が少ないのは12月と5月
反対に、求人の掲載数が少なくなるのは12月と5月です。12月は言うまでもなく、年末という時期が影響しています。年末の忙しい時期や休暇に入る時期に転職活動を行う人は少ないですから、企業も採用活動を控えがちです。
そして5月が少ないのは、新卒社員の入社が一旦落ち着く時期であることが理由です。新卒社員の研修中であったり、すでに各部署に配属されたりと企業によって事情はさまざまですが、ひとまず人員体制が整う時期。中途社員の採用を急ぐ企業が少ないのです。また、次年度の新卒採用活動が活発化する時期である事も原因として考えられます。
ではこの時期の採用活動は不利なのかというと、意外とそうでもありません。もちろん転職活動者は少なくなってしまいますが、同じくライバルとなる企業も少なくなっています。したがって大量に採用したいという場合は難しいですが、競争の激しい9月なら絶対に応募してこなかったような素晴らしい人材と出会える可能性は、十分にあるのです。
■転職者の志向は？
ここまで紹介したように、求人の掲載数は企業の事情によって変動しています。それでは、転職者の志向はどうなのでしょう？
転職者の動きが最も活発化するのは、年度末とボーナス支給時期です。年度末が退職しやすいという人や、次のボーナスをもらってから退職しようと考えている人が多いわけですね。具体的には、9月～10月ごろと2月～3月ごろに動き出す人が多い傾向にあります。
■まとめ
ここまで見ると、やはり9月や3月は多くの転職希望者が市場にあふれており、中途採用の大きなチャンスだと言えます。しかし、言い換えると激戦シーズンでもあります。あえてこの時期にぶつけて採用を行うのか、逆に市場の動きがにぶい時期にじっくりと採用を行うのか、よく考えてみてください。いずれにしても、今年度の採用計画も早めに立てておきたいものですね。
