新年にふさわしく、奇跡の経営により実現した、夢のような会社を紹介します。それは、ブラジルにあるセムコ社という会社です。
このセムコ社は、ビジネススクールのケーススタディーに取り上げられ、毎年、世界中の大企業の経営幹部が、この会社の成功の秘訣を学ぶために訪れるほど有名な企業なのです。
なんとこの企業では、社員が自分で自分の給料を決めています。また、社員は、自分の労働時間をいつ働くかだけでなく、どれだけ働くかも自分で選ぶことができます。標準作業を定めていなければ、業務フローもありません。品質管理部門も人事部もありません。
更に、組織階層がなく、公式の組織図が存在しません。そればかりではありません。会社のゴールやミッションステートメント(経営理念)もありません。ビジネスプランもなければ企業戦略、年度計画、中長期計画もありません。 副社長やCOO(最高執行責任者)が決められていないだけでなく、CEO(最高経営責任者、会長若しくは社長)が空席ということもよくあります。
この会社の代表者であるセムラー氏はこう断言しています。
「会社の目的は、売上や利益、成長などではない。社員を幸せにすることこそが会社の本当の目的なのだ!」
「会社は、社員の成功と幸福のおこぼれをもらうことで、発展していくものなのだ」。
夢物語のような企業ですが、結果も出しています。このセムコ社は、6年間で売上規模が6倍、総従業員数3,000人に驚異的な成長を果たしています。そして、もちろん辞職率は実質ゼロです。