米国でよく利用されるテクニック話法に次のようなものがあります。
「契約書のサインは、私のペンを使いますか、それともあなたのペンを使いますか。」
この話法のポイントは、①2者択一で答えやすくしていること、②契約を前提としていること です。この場合、どちらで答えても契約することになるわけです。
この話法を冗談めかして使うことで、契約まで一気に話をもっていくこと、少なくとも契約の意思についての確認をスムーズに行うことができます。
似たようなテクニックとして、「仮定法」があります。仮定としてお話する方法です。
例えば、「部長、仮に、非正規社員を採用するとすれば、派遣社員ですか、それともパートをお考えですか。」と質問します。これなら、先方も仮定の話なので答えやすいし、その答え方次第で採用の意思の強弱をヒアリングすることができます。
更に「部長、もし、非正規社員を採用するとして、いつ時頃からが良いですかね。その人の席はどこにして、誰に指導させましょうか」と、具体的な質問をすれば、先方もイメージが湧いて、先方の意思が固まり、交渉事がドンドンと前に進むことが期待できます。