家電量販店やスーパーなどのチラシをみると、「先着20名様限り」とか、「お一人様2個限り」など数量を限定する宣伝が目立ちます。また、「5日間限定」とか「9月5日限り」など、期限を限定する広告も常套手段となっています。
また、沖縄限定の商品など「限定商品」にするとよく売れるそうです。
それほど人は「限定」に非常に弱いものなのです。
何故、「限定」に弱いのでしょうか。主に理由は2つあります。「希少性の原理」と「心理的反発の原理」です。
限定されたものは、何時でも何処でもどれだけでも買えるわけではないので、希少なものとなります。そして、人は「希少なものは、貴重なもの」と思い込む傾向が強いのです。確かに、金やプラチナなど希少なものには、貴重なものが多いことから、「希少=貴重」と短絡的に思い込むことが多いのです。これが「希少性の原理」です。 また、限定されるとなると、何時でも何処でもどれだけでも買えるわけではないので、買うことに対する自由が制限されることになります。そして、人は自由を束縛されることが非常に嫌なのです。ですから、それに反発して購入してしまうのです。例えば、「今買わないと二度と手に入りませんよ」と言われると、「いざ買いたい気持ちになって買えないくらいなら、気に入らなければ、売れば(捨てれば)いいのだから、とりあえず買っとこう」という気持ちになるのです。これが「心理的反発の原理」です。
さて、この「限定」戦略ですが、競争させることと情報を限定することで一層効果が発揮されます。
住宅販売などでは他にも興味をもっているお客さんがいることを知らせて競争心を煽ることはよくあることです。
また、「ここだけの話ですが…」とか「まだ公表されてませんが…」というセールストークは証券会社の営業マンがよく使った方法です。