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肉料理と魚料理の他の料理もあるよ【虚偽の2分法】

中小企業診断士 富永秀和
TEL 03-6789- 2387
e-mail: info@globalance.co.jp
http://www.globalance.co.jp/

前回、《大坂なおみは肉か、又は魚を食べる。ところで大坂なおみは肉を食べる。故に、魚は食べない。》いうロジックを挙げました。これは、ほとんどの人が、肉と魚のどちらも食べるので、肉を食べるからといって魚は食べないとは言えないので、誤った論理でした。

では、《昨夜、大坂なおみは肉を食べたので、魚は食べなかった。》というロジックはどうでしょうか。
これも「選言肯定」のようなもので正しいとは言えないですね。エコノミークラスの機内食ならともかく、レストランのディナーなら、肉料理と魚料理の両方が出てもおかしくありません。
一方、《昨日のランチで、大坂なおみは肉を食べなかったので、魚は食べたに違いない。》というロジックはどうでしょうか。
これなら、正しい推論のようですが、実は間違っています。何故なら、野菜料理を食べた可能性もあれば、パスタを食べた可能性もあるからです。





これが「虚偽の二分法」または「誤った二分法」・「誤った二者択一法」といわれるものです。A・B以外の第三の選択肢Cがあるにも関わらず、Cを除外して、AとBだけの二者択一を前提として、結論を導き出してしまうという誤りです。

これは、第三の選択肢Cを見逃して、AとBの選択肢しかないと思い込んだ場合に犯す過ちです。過去のジョイント通信(2006年7月号No.27)で、MECE「モレなく、ダブリなし」という技法を紹介しました。推論でも選択肢をモレなく検討することが大切です。
この「誤った二者択一法」ですが、マーケティングや営業の場面などでは、誤りと知りながら活用する場合もあります。
選択肢は多ければ多いほど良さそうですが、数が多すぎると選ぶことが大変というデメリットもあります。実は、人はあまりにも選択肢が多すぎると、決定することを避けるようになります。これを「決定回避の法則」といいます。

この法則の結果、あまり品揃えを多くすると売上げが落ちることもあるのです。むしろ、その人が簡単に把握できる程度の選択肢を与えるほうが望ましいのです。購入を先延ばしにされることもなく、むしろ効率的に買物をしてくれて、かつ、自分で選んで決めたという実感が得やすく、本人の満足度も高まるのです。

さらに、選択肢の操作という意味では「誤前提暗示」という技法もあります。「誤前提暗示」とは、最初から間違った前提を与え、相手の心理を誘導するテクニックです。人は限定された選択肢を与えられると、他の選択肢があるにも関わらず、つい与えられた選択肢だけに目が向いてしまいがちです。例えば、「今度、食事に行く?」と誘うより「食事は、和食にする?イタリアンにする?」と誘った方がデートできる成功率が高いのも、この心理の表れだそうです。実際には、デートはしない(食事はしない)という選択肢があるにも関わらず、すでに「食事に行く」ことが前提としていることから、思わず、その前提での選択肢を選ぶ結果、デートを承諾する結果となるわけです。 この技法の悪用はいけませんが、女性の立場からすると、正面切ってデートを誘われるより、この技法でスマートに誘ってくれた方が嬉しいかもしれません。


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