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経営/人生に役立つ映画-第7回-

中小企業診断士 富永秀和
TEL 03-6789- 2387
e-mail: info@globalance.co.jp
http://www.globalance.co.jp/

今回は「経営/人生に役立つ映画」の第7回で、「フラガール」を紹介します。


「フラガール」の舞台は、昭和40年(1965年)頃の大幅な規模縮小に追い込まれた福島県いわき市の常磐炭鉱です。常磐炭鉱は、当時、経営危機に直面しており、炭鉱で働く多くの人々が職場を失う寸前でした。当時の炭鉱従業員が4,200人、家族も含めると約1万人が路頭に迷うことになります。この映画では、そうした逆境の中で、町おこし事業として立ち上げた常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)の誕生から成功までを実話に基いて描いています。


(常磐炭鉱)
舞台となった常磐炭鉱ですが、かつて「石炭」は「黒いダイヤ」と呼ばれ、常磐炭鉱も、現在の福島県いわき市常磐地区の経済を大きく支え、東京に負けない繁栄をしていました。映画は東京と同時に封切られ、大相撲の巡業や人気歌手の公演も頻繁にやってきました。テレビがいち早く普及したのも炭鉱だったそうです。しかし、昭和30年代後半になると、エネルギーの主役は石炭から石油に移り、石炭産業は低迷し、同時に石炭に依存していた地域経済も極めて大きな影響を受けました。





(合理化案はゴミ箱に)
時代は常磐炭鉱に何らかの対策を迫ってきました。当然、社内では、「合理化案」という名でリストラ案(人減らし対策)も検討されました。しかし、常磐炭鉱の副社長(当時)は、その「合理化案」を1ページも見もせずゴミ箱に捨てたそうです。合理化案を見てしまうと気持ちがぶれてしまうし、合理化は一時しのぎにしかならず、炭鉱従業員の就業対策としては不十分だと考えたからでした。


(真の立役者)
この副社長(中村豊氏、後に社長)こそ、常磐ハワイアンセンターを企画し、実行に移した立役者なのです。 実は、映画「フラガール」のプロデューサーの石原仁美によると、その中村氏を主人公にした「プロジェクトX」のような映画を制作する構想もあったそうです。
というわけで、映画にも中村氏らしき人物が登場します。岸部一徳が演じた吉本紀夫部長です。映画では、弱々しい役柄に描かれていましたが、実際は、芯の太い個性的な人物だったようです。


(弱みを強みに)
常磐炭鉱は非常に労働条件が厳しい炭鉱でした。何故なら、石炭を1トン掘るのに温泉を40トン汲み上げなければ採掘が出来なかったからです。摂氏60度の温泉が地下から噴出するわけですので、まるで灼熱地獄のようでした。それを発想の転換で、この温泉を使って何か社員の雇用に結びつけられないかと考えました。これが「常磐ハワイアンセンター」の着想の原点だったそうです。正に「弱みを強みに」する逆転の発想です。


(人を活かす)
中村氏は、「山の火が消えると明日はない」という危機感のもとに、採掘する際に捨てていた温泉を生かせる事業はないのかと1962年から世界中のレジャー施設を視察しました。しかし、中村氏が納得するものは何処にもありませんでした。絶望して帰国する途中に立ち寄ったハワイで出会ったのがフラダンスです。「これだ」と感じた中村氏は、企画案を自ら書き上げ、取締役会に提案しました。誰も提案の意味すら理解できず呆然とする中、「返事がないので賛成とみなす」と言い放って退室したという逸話が残っています。
中村氏は、設計・土木・建築・電気など、あらゆる事業を社員を使って自前でやり遂げました。人の力を借りず、炭鉱の社員・家族が力を合わせて自分達でつくりあげる事に意義があると考えたからでした。実際、この時に外部から招聘したのは2名だけです。1人は総料理長、もう1人が「フラガール」で松雪泰子が演じるフラガールの先生です。



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