企業のご担当の方仕事をお探しの方会社概要採用情報
TOP当社の強み取扱い業種お客様の声派遣・紹介の流れQ&A
総合TOP > 人材をお探しの企業様  > 今月のジョイント通信 >  経営/人生に役立つ映画-第4回-
MENU
当社の強み
取扱い職種
お客様の声
Q&A
今月のジョイント通信
人材獲得のヒント
流し読みでわかるシリーズ

経営/人生に役立つ映画-第4回-

中小企業診断士 富永秀和
TEL 03-6789- 2387
e-mail: info@globalance.co.jp
http://www.globalance.co.jp/

今回は「経営/人生に役立つ映画」の第4回で、「マネーボール」の第3回です。



ビリー・ビーンは出塁率・選球眼といった新しい尺度で選手の採用を決めただけでなく、その尺度を既存の選手の評価にも活用しました。

選球眼が良いとボールを見極め、四球を選ぶことができるので、出塁率が上がるため、個々の選手自身にも有益なことは間違いありません。ビリー・ビーンは、選球眼は(個人だけでなく)チーム全体のためにも良いとして、非常に重要視したのです。何故なら、選球眼が良ければ、ボールには手を出しません。つまり、投手により多くの投球をさせることになります。その結果、先発投手を疲弊させて早く投手を交代させれば、さらに出塁率を上げることが出来ると判断したのです。

逆に、これまで打者の評価尺度として重要視されていたものは無視或いは軽視しました。例えば、打点。

同じヒットを打っても、走者がいれば打点となり、走者がいなければ打点になりません。つまり、打点数の差異は、単なる偶然に左右されることが多く、その打者自身の能力の尺度としては的確ではないと判断したのです。失策率も尺度としては軽視しました。

失策(エラー)であるか否かは記録員が判断するため、主観的です。同じ行為でも、記録員により失策と判断されたり、ヒットと判断されたりします。実際、守備範囲が広く積極果敢に打球を取りに行く選手のほうが、守備範囲が狭く打球を追うことに消極的な野手よりも失策が多くなります。ファインプレーは数字として評価されず、エラーだけ評価されるのでは、事なかれ主義の守備になってしまいます。その結果、ファインプレーの数が減り、ヒットが増えてしまいます。



投手の評価尺度も従来とは異なったものにしました。重要視するのは、奪三振数・被本塁打数・与四死球数です。

三振は、最も確実にアウトに出来る方法であり、野手の能力に依存しません。一方、ボールを打たれてしまえば、本来はアウトでも失策によって出塁を許す可能性があります。

被本塁打数も投手だけに責任がある唯一の安打なので重要視しました。

反対に、評価尺度として、軽視したのは、被安打数、防御率・自責点です。

被安打数は、ボールを前(フェアグラウンド内)に打たれてとしても、それが安打となるか否かは野手の守備能力や運に依存する部分が大きい。つまり、本塁打以外の打球は投手には責任はなく、コントロールできないわけです。

防御率・自責点も、打点と同様に、周囲の状況によって大きく変動する要素のため、自責点といいながらも、必ずしも自分の責任とは言えない尺度です。

ビリー・ビーンの“評価尺度の評価尺度”は、「責任性」=「操作性」です。

本人だけでコントールできる尺度、他人には責任がない尺度を重要視したのです。反対に、本人だけではコントールできない尺度、他者にも責任がある尺度は軽視したのです。

適切な尺度を採用して、それで評価することは非常に重要です。

「投手に対して勝率をあげろ」と指示したところで、味方が得点してくれないから負けた場合に評価が落ちたのではモチベーションは下がります。それよりは、自分で何とかなる具体的な指示を喜ぶのです。実際には指示する必要さえありません。具体的にやってほしいことを評価尺度にすればいいだけなのです。

ピリー・ビーンは敬遠策を嫌っていました。敬遠した場合、得点される可能性が高いことを知っていたからです。しかし、ピリー・ビーンが指示しなくても、投手が敬遠策を実行することは稀でした。何故なら四球を与えると厳しく減点される仕組みになっていたからです。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
メールマガジンに登録 メールマガジンに登録
その他の記事も読む その他の記事も読む
人材をお探しの企業様 人材をお探しの企業様
メールでのお問い合わせ
MENU
当社の強み
取扱い職種
お客様の声
Q&A
今月のジョイント通信
人材獲得のヒント
流し読みでわかるシリーズ
PAGE TOP