幸福を長続きさせるために有用で具体的な行動習慣の第5回も目標に関するものです。
来る2017年の目標設定にも大いに役立つはずです。
【目標設定のヒント】
《モノからコトへ》
時代はモノからコトへと移ってきています。目標もモノよりコトの方がよいでしょう。
モノ（金銭、地位・名誉など）は無くなりますが、コト（体験・技能など）は無くなることはありません。また、モノへの欲望の拡大は自分や周りの人を破滅させる危険がありますが、コトへの欲望の拡大は、基本的に自分や周りの人を更に幸せにします。金儲けに邁進した人の末路は哀れですが、奉仕活動に明け暮れた人の最後は誰からも称賛されるでしょう。
目標設定になるヒントになる質問が「７つの習慣」（スティーブン・R・コヴィー博士著）にあります。それは次のようなものです
想像して欲しい。あなたは今、葬儀会場にいる。
飾ってある写真はあなたのもの。これはあなたの葬式なのだ。葬式では、4人の人が弔辞を述べる。1人は家族。1人は友人。1人は仕事の人。1人はコミュニティー（自治会やサークル）の人。ここで深く考えてみて欲しい。 集まってくれた人に、何と言って欲しい？
あなたの人生について、どう述べて欲しい？どんな人格に見られたかったのか。どんな貢献や業績を覚えていて欲しいのか。 残された人に、どんな影響を及ぼしたかったのか。
この質問への答えが、自分の目標になるはずです。
【目標達成のコツ―予言の自己成就】
予言の自己成就又は予言の自己実現という社会心理学用語があります。
これは、「紙に書けば願いは叶う」とか「人に話せばその夢は叶う」というものです。
これは、私の夢が叶うという予言を紙に書いたり、人に話したりすることで、無意識に対して、その実現への協力を強力に働きかけることになるからだと言われております。
騙されたと思って、夢を誰かに話してみましょう。人に話せば、人に話した手前、実現しなくてはというプレッシャーを自分自身にかけることもできます。
夢を実現するためには、まず行動することです。その前に無理なく達成できるサブ目標を設定し、そのサブ目標達成に向けた行動を実行するだけでいい状態を作り上げましょう。
この準備、つまり、行動するだけで目標が達成できる準備ができていれば、あとは行動するだけですから、必ずサブ目標を達成することができます。
サブ目標を達成することで、不安は過ぎ去り、自信とモチベーションが沸くことでしょう。こうして勢いがつけば、多少の障害は克服できます。
目標設定のポイントは、「結果」ではなく「行動」に焦点を当てることです。
「友達とお茶をする」と「友達をお茶に誘う」のどちらが目標として望ましいでしょうか。答えは、後者の「友達をお茶に誘う」です。何故なら、後者は自分の意志だけで達成可能ですが、前者は相手の都合次第では達成できないかもしれないからです。着実にサブ目標を達成して前進するという観点からも、成功体験を積んで自信を付けるという観点からも、自分でコントロールできる目標にした方がよいのです。
